HOUSE-AB
建替えによる再設計で実現
採光反射板のある家
[クライアントの要望]
当初全面リフォームのご提案依頼をいただきました。部分解体を実施した結果 平屋住宅に2階を増築し通し柱の無いお神楽と呼ばれる構造形式でした。現状の構造形式では建築基準法をクリアする事が困難でした。耐震性の確保や建物の耐久年数、メンテナンスコスト等を踏まえて建替える方針で再設計を行いました。再設計時には、当初全面リフォームで計画した経緯から部分解体費用等の経費を新築計画では吸収できるイメージでコストパフォーマンスの高い建築計画を求められていました。LDKのサイズ、居室の数や規模、駐車台数など具体的なイメージをおもちでした。敷地は座間市内の交通量の多いバス通リに面しておりプライバシーに配慮する点などご要望がありました。
[設計視点]
リフォームでは実現できなかった部分の改善に着目し計画にあたりました。建物配置については駐車台数を2台分確保可能な点、セットバックした前庭を設けることが可能な点について工夫をしました。1階はLDKを中心とした居住スペースと仏間を兼ねた畳スペース、2階は各居室を南面配置とし約5帖のバルコニーを計画し居住性を高めました。建物は層2階建てのイメージで外壁は目地の無いガルバリウム鋼板仕上としコストとデザインの両面でシンプルで機能的な構成としました。計画地は中高層住居地域の住宅密集地であることから採光環境はあまり良くありません。南立面には壁や軒庇の一部を採光反射板として立体的な三角形状とし居住空間に反射光を落とし込むよう工夫をしました。立体的でシンプルな外装でコストパフォーマンスの高い居住空間を設計させていただきました。
戸建住宅・吹抜・ルーフバルコニー・ローコスト/木造2階建/124.74㎡(37.73坪)/2008年/神奈川県座間市
DATA
物件名 | HOUSE-AB |
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用途 | 戸建住宅 |
構造 | 木造2階建 |
敷地面積 | 196.75㎡(59.51坪) |
建築面積 | 66.42㎡(20.09坪) |
延床面積 | 124.74㎡(37.73坪) |
計画地 | 神奈川県座間市 |
竣工年 | 2008年 |
総工費(目安)※ | 2,000万円(税別) |