HOUSE-I
ニュートラルスペース
ーnew normal styleー
間の存在のある住まい
[クライアントの要望]
土地探しからご相談をいただきました。ヒアリングでは立地と価格の優先順位は高目だったと思います。数件の候補地から希望の土地が決まり、立地条件や環境を踏まえ、再度ヒアリングをさせていただきました。敷地は開発造成地の住居系の用途地域ではありましたが、北側斜線規制等による高さ制限の緩いエリアで、隣地との離隔などから、1階の採光状況はベストではない事などが想定できました。屋外スペースや、プライバシーについてご希望がある中で、諸条件により、2階リビングとした場合の空間構成など、想定ベースでお話しをお伺いました。
[設計視点]
2階リビングの構成を中心に、ご提案させていただきました。ポイントは南側隣地敷地に同規模の建築物が最小離隔で建設された場合の採光の扱い方と、開発造成により道路(駐車スペース)と敷地高低差のある約20坪の建設平場に、居住性を高めるプランを建築面積許容最大値で計画できるかどうかという点でした。主なアイデアは、2階LDKに面しプライバシーのある採光環境の良いルーフバルコニーを設けるというものでした。採光を集める場所のようなイメージです。バルコニーはLDKと一体的に利用し、視覚的・機能的にも広がりや習慣変革を促す要素をつくるという意味でも重要でした。下階への採光については、ルーフバルコニーに面し鉄骨階段を設け、ライトウェル(光井戸)として、1階エントランスや寝室廊下周辺に採光を導くという立体的な光の扱いを検討しました。結果的に明るく、風通しの良い空間になったのではないかと思います。プライバシーや採光について、敷地の諸条件から導き出されたキーワードを基に、ルーフバルコニーや廊下、階段など、間の存在(ニュートラルスペース)を構想の中心に設計をさせていただきました。シンプルな建築構成 程、間の存在(ニュートラルスペース)を上手く扱えるように感じたプロジェクトでした。
画一的で均質なものになりがちな住空間に対し、角度を変えた視点で印象のある日常を捉え、住まい方に変化をもたらすようなイメージで、設計させていただきました。
画一的で均質なものになりがちな住空間に対し、角度を変えた視点で印象のある日常を捉え、住まい方に変化をもたらすようなイメージで、設計させていただきました。
戸建住宅・ルーフバルコニー・ストリップ階段/ 木造2階建/95.10㎡(28.77坪)/2022年/神奈川県綾瀬市
DATA
物件名 | HOUSE-I |
---|---|
用途 | 戸建住宅 |
構造 | 木造2階建 |
敷地面積 | 103.93㎡(31.44坪) |
建築面積 | 52.30㎡(15.82坪) |
延床面積 | 95.10㎡(28.77坪) |
計画地 | 神奈川県綾瀬市 |
竣工年 | 2022年 |
総工費(目安)※ | 2,500万円(税別) |