HOUSE-IK
秋田県の大工職人とのコラボレーションで完成
軒庇と木製ルーバーのある住まい
[クライアントの要望]
吹抜のあるLDK空間など開放的な住空間イメージをおもちでした。珪藻土や無垢材などの自然素材を使用したいというご要望もありました。また工事については秋田県のご親族である大工棟梁による木工事を中心とした分離発注形式で行いたいというご希望がありました。
[設計視点]
南に開けた敷地形状から吹抜を含むLDKや2階の居室配置を検討しました。1階は南面する庭へのつながりを中心とし、また2階はバルコニーと居室とのつながりを中心に計画しています。吹抜を介しどこでも家族の声が届くイメージで空間構成を検討しました。室内仕上は木質や左官など自然素材を使用しあたたかい印象をつくりました。具体的には壁面を珪藻土左官仕上とし床,天井は無垢の杉材を使用しています。外周部には入母屋屋根の深い軒庇とルーバーを計画し、四季を通じた温熱環境とエネルギー消費に配慮しました。LDKには南前庭へアプローチを可能とした広縁を計画しています。伝統的な住居形式を現代的にアレンジし、設計に取り組みました。棟梁を含む秋田県の大工職人とのコラボレーション作業で完成しました。木材の加工は現代では主流となったプレカット(コンピューターシステムによる機械加工)ではなく、のみと玄翁による手刻み加工となっています。多くの職人との出会いで ものづくりの意義や達成感を感じるプロジェクトとなりました。
戸建住宅・軒庇・入母屋・吹抜・自然素材/木造2階建(軸組工法)/156.88㎡(47.45坪)/2011年/神奈川県海老名市
DATA
物件名 | HOUSE-IK |
---|---|
用途 | 戸建住宅 |
構造 | 木造2階建(軸組工法) |
敷地面積 | 163.16㎡(49.35坪) |
建築面積 | 83.86㎡(25.21坪) |
延床面積 | 156.88㎡(47.45坪) |
計画地 | 神奈川県海老名市 |
竣工年 | 2011年 |
総工費(目安)※ | 3,100万円(税別) |