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密集地に建つ中庭型住宅
ーnew normal styleー

内外の吹抜空間が心地よい快適性を創出

[クライアントの要望]
中庭型住宅のイメージをお持ちでした。
隣接するご実家との関係性や周辺環境を踏まえたプライバシーのとり方、階ゾーニングでは1階LDKのイメージがあり、現在お住まいの環境で不便に感じている点など、ご要望がありました。
[設計視点]
敷地は、住居アパート等の混在する用途地域に位置します。低層住宅を誘導する規制(北側斜線)の無いエリアである関係で、隣地境界から外壁のクリアランスは民法上最小で500ミリとなり、密集度の高いエリアです。
南に庭を設ける従来の建築手法が難しく、現代の住環境に求めるニーズと乖離している地域と言ってもいいと思います。
このような敷地状況に対し、京町屋の坪庭のイメージのある中庭を中心にプラン検討を行いました。プライバシーを意識しつつ、中庭の2階レベルの外壁面には採光を促す大開口を設けるなど、限られた面積で工夫をしながら光や風のシミュレーションを行いました。内部からは風景(空)を切り取るような視覚イメージでフレーミングされた青空と外壁のグレーが淡いコントラストで映えるよう色彩に配慮しました。吹抜の階段室は、採光通風と視覚効果を意図し、スケルトンなイメージでデザインしました。壁面反射による採光なども含め中庭スペースを介した柔らかい光がLDK空間や2階居室へ差し込むイメージです。グレーのラップサイディングの凹凸による陰影が印象的な異素材感を出しています。
ファサードは、外壁プライバシーの要素と、純粋で普遍的な立体やゴールデンプロポーション(黄金比)を意識しデザインさせていただきました。内部は、中庭と玄関土間、吹抜階段ホール、キッチンと小上がりで連続するLDKスペースなどに特徴があります。
LDK約16帖からウッドデッキに段差なくアプローチでき、体感的には中庭も含めると20帖以上の広さを感じます。セカンドリビング・アウトドアリビングのイメージのある中庭です。キッチンで作業をしながら、中庭で遊ぶ子供の様子を常に確認できるようキッチンレイアウトを行いました。夏はプールを設置し子供の遊び場となるなど、楽しそうな風景が想像できます。
戸建住宅/木造2階建て(省令準耐火建築物仕様)/107.85㎡(32.62坪)/2024年5月/神奈川県茅ヶ崎市

DATA

物件名 HOUSE-S
用途 戸建住宅
構造 木造2階建て(省令準耐火建築物仕様)
敷地面積 103.00㎡(31.15坪)
建築面積 55.48㎡(16.78坪)
延床面積 107.85㎡(32.62坪)
計画地 神奈川県茅ヶ崎市
竣工年 2024年5月
総工費(目安)※ 3,750万円(税込)
≪※総工費は設計監理料と土地代、外構工事費を除いた目安金額となります。≫